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MFT(口腔筋機能療法)とは?口の筋トレで子どもの歯並びを整える

「お口をぽかんと開けていることが多い」「舌を前に出すクセがある」「歯並びが気になってきた」——そんなお子さんの様子が気になっているお父さん・お母さんへ。実は、こうしたサインは口まわりの筋肉の発達と深く関係しています。この記事では、口の筋トレとも呼ばれるMFTについて、わかりやすくご説明します。

MFT(口腔筋機能療法)とは?

MFTとは、口腔筋機能療法(こうくうきんきのうりょうほう)の略称です。「口腔」はお口のこと、「筋機能」は筋肉の動きや使い方のこと。つまり、お口まわりの筋肉の使い方を正しく整えるためのトレーニングのことです。

「筋肉のトレーニングというと、スポーツ選手がやるもの?」と思われるかもしれません。しかし、お口にも多くの筋肉があり、その使い方が歯並びやお顔の成長に大きな影響を与えています。そのため、歯科ではこの口の筋トレを、特に成長期のお子さんに対してとても重要なアプローチとして位置づけています。

口の筋肉はどんな働きをしているの?

お口まわりには、唇・舌・頬・顎などを動かすための多くの筋肉があります。これらの筋肉は、次のような日常的な動作すべてに関わっています。

  • 食べ物を噛む(咀嚼)
  • 飲み込む(嚥下)
  • 話す(発音)
  • 鼻で呼吸する
  • お口を閉じて保つ

このように、口の筋肉は私たちの生活の基本となる動作を支えています。そして、これらの筋肉が正しく使えているかどうかが、歯並びや顎の発達に直結するのです。

MFTが特に注目される理由とは?

実は、近年「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」という概念が広まっています。これは、お口の機能が年齢に合ったレベルに達していない状態のことで、2018年から保険診療の対象となりました。

つまり、「歯並びが気になる前の段階」から、口の機能そのものをサポートすることが大切だという考え方が、歯科医療の中で広く認識されるようになったのです。MFTはそのための中心的なアプローチの一つです。

子どもの歯並びと口の筋肉はどう関係しているの?

歯並びは、遺伝だけで決まるわけではありません。お口まわりの筋肉のバランスも、歯の位置に大きな影響を与えています。歯は、外側からの唇・頬の筋肉の力と、内側からの舌の力のバランスが取れた場所に並ぼうとします。

舌の位置が歯並びを左右する

舌の正しい位置は、上あごにぴたりとくっついている状態です。この位置を「スポット」と呼びます。舌がこの位置にあると、上あごに適度な力が加わり、顎が正しく広がっていきます。

しかし、舌のクセが乱れていると次のような問題が起きやすくなります。

  • 舌が常に前歯に押しつけられている → 開咬(前歯が噛み合わない)
  • 舌が下に落ちている → 口呼吸になりやすく、上あごが広がらない
  • 飲み込むときに舌を前に突き出す → 出っ歯・開咬の原因に

このように、舌の使い方一つで歯並びへの影響が変わってきます。そのため、MFTでは舌の正しい位置と動かし方を練習することが、トレーニングの大きな柱になっています。

口呼吸と筋肉の発達の関係

お子さんがお口をぽかんと開けて呼吸している場合、それは口呼吸(こうこきゅう)のサインです。口呼吸が習慣になると、口の周りの筋肉が使われにくくなり、筋肉の発達が遅れやすくなります。

また、口呼吸では鼻でろ過されるはずのほこりや細菌がそのまま体内に入るため、風邪をひきやすくなったり、アレルギーが悪化したりすることもあります。さらに、口が乾燥することで虫歯や歯肉炎のリスクも高まります。

一方で、鼻呼吸が正しくできていると、舌が自然に上あごに押しつけられ、お口まわりの筋肉もバランスよく発達しやすくなります。MFTでは、この鼻呼吸の習慣づけもサポートします。

MFTではどんなトレーニングをするの?

「トレーニングというと難しそう…」と感じるかもしれませんが、MFTのエクササイズはお子さんでも楽しく取り組める内容が中心です。歯科医院でのトレーニングに加え、自宅での練習も合わせて行うことで、日常生活の中で少しずつ正しい筋肉の使い方が身についていきます。

代表的なトレーニングの例

MFTで行うトレーニングの例をいくつかご紹介します。

  1. スポットポジションの練習:舌の先を上あごの正しい位置(スポット)に当てる感覚を覚える基本の練習です。
  2. ポッピング:舌全体を上あごに吸いつけ、「ポン」という音を立てて離す練習。舌を持ち上げる力を鍛えます。
  3. タングドラッグ:舌の先をスポットに当てたまま、口を大きく開ける練習。舌をコントロールする力がつきます。
  4. スラープアンドスワロー:水を舌で上あごに集め、正しい飲み込み方を練習します。
  5. リップトレーニング:唇を閉じる力を鍛えるための練習。ボタンを使った方法なども取り入れます。

これらはほんの一部です。実際のトレーニングは、お子さんの状態に合わせて一人ひとりに合ったプログラムを組んでいきます。

家でもできる?自宅トレーニングの重要性

MFTは歯科医院でのトレーニングだけでなく、毎日の自宅練習がとても大切です。筋肉の動かし方を変えるためには、繰り返しの積み重ねが必要だからです。

そのため、当院では保護者の方にもトレーニングの内容をしっかりご説明し、ご家庭で無理なく続けられるようにサポートしています。「宿題みたいに楽しくできた!」というお声もいただいています。毎日の練習が少しずつ子どもの筋肉を育て、歯並びや口腔機能の改善につながっていきます。

MFTはいつから始めるのがいい?やまぎし歯科でのサポートについて

MFTを始める時期について、「うちの子はもう遅い?」と心配されている保護者の方もいらっしゃいます。しかし、MFTは早ければ早いほど効果が出やすいとされています。成長期のお子さんは骨や筋肉が発達途中のため、正しい習慣が身につきやすいからです。

気になるサインをチェックしてみましょう

以下のようなサインが当てはまるお子さんは、一度ご相談ください。

  • お口がぽかんと開いていることが多い
  • 舌を前に出すクセがある
  • 食事のときくちゃくちゃと音を立てる
  • 飲み込むとき舌が前に出る
  • 発音が不明瞭なことがある
  • いびきや口呼吸が気になる
  • 歯並びが気になり始めた

こうしたサインは、口の筋肉の使い方や発達に関わっているケースが多くあります。早めに気づいて対応することが、将来の歯並びやお口の健康を守ることにつながります。

やまぎし歯科医院でのMFTの流れ

やまぎし歯科医院では、小児歯科・口腔機能発達不全症の診療に力を入れており、MFTを含む口腔機能へのアプローチを保険診療にて行っています。

初めてご来院いただいた際は、まずお口の状態をしっかり確認します。その後、お子さんの状態に合わせたトレーニングプログラムをご提案し、スタッフが丁寧にご説明します。「怖い歯医者」ではなく、お子さんが安心して通える場所を大切にしていますので、初めての方もどうぞ安心してご来院ください。

土曜日も診療しておりますので、平日はお仕事や学校で忙しいご家庭にも通っていただきやすい環境を整えています。

まとめ

MFT(口腔筋機能療法)は、舌・唇・頬などの筋肉を正しく使えるよう整える口の筋トレです。子どもの歯並びや顎の発達は、口の筋肉のバランスと深く関わっています。気になるサインがあれば、ぜひ早めにご相談ください。やまぎし歯科医院では、保険診療でお子さんの口腔機能をサポートしています。

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