お口がぽかんとあいているのは危険な徴候
太田市世良田にやまぎし歯科医院院長の山岸です。
「子どものお口ポカン」という行動は、子どもが口を開けたままの状態を指す表現です。
この状態は、特に小さな子どもに見られることがあり、様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。
子どもが長時間口を開けている行動は、口呼吸へとつながり、これは鼻呼吸と比較して様々な不利益をもたらします。例えば、口呼吸は、空気の適切な加湿、温め、浄化が行われず、気道に刺激を与えやすく、感染症のリスクを高めます。また、口呼吸は睡眠中の呼吸障害を引き起こし、睡眠の質を低下させ、子どもの成長と発達に悪影響を及ぼします。
口を開けた状態が顔面の成長と発達に及ぼす影響も大きいです。
子どもの顔面骨格は成長途中で、口呼吸は筋肉のバランスを崩し、顔面の非対称性や不正咬合を引き起こします。
さらに、長期にわたる口呼吸は喉の筋肉に緊張をもたらし、声の質にも影響を与えます。
口を開けたままの状態が引き起こす口内の乾燥は、虫歯や歯肉炎などの口内疾患を引き起こしやすくします。唾液が不足すると、口内の洗浄作用が減少し、細菌の増殖が促進されます。
また、子どもが口を開けていることは、集中力や学習能力にも直接的な影響を与えます。口呼吸は脳への酸素供給を低下させ、集中力の低下や学習障害を引き起こします。これは学校でのパフォーマンスにも悪影響を及ぼすことがあります。
これらの問題に対処するためには、子どもが口を開けた状態を減らすための対策が必要です。
鼻呼吸を促進する練習、適切な姿勢の維持、口腔衛生の維持、そして定期的な歯科検診が有効です。
ご家族は、子どもの口の健康に注意を払い、必要に応じて専門家のアドバイスを求めることが重要です。
総じて、「子どものお口ポカン」は、多くの健康上の問題を引き起こし、子どもの健康に直接的な影響を及ぼすため、適切な注意とケアが必要です。
お困りのことがあればお気軽にご相談くださいね。
やまぎし歯科医院 院長 山岸理史